簿記2級を取れば転職して年収は上がるのか、経理の未経験転職は本当に可能なのか、会計事務所や事業会社の求人でどれくらいの年収が狙えるのか……こういった悩みを抱えて「簿記2級転職年収」と検索しているあなたも多いはずです。
実務未経験からの簿記2級経理転職や、20代・30代・40代それぞれの転職難易度、会計事務所と企業経理の平均年収の違い、簿記2級を条件にした正社員求人のリアルな年収ラインなど、ネット上にはいろいろな情報があふれていますよね。 中には「簿記2級を持っていても転職できない」「年収はほとんど変わらない」といった声もあって、何を信じればいいのか迷うところだと思います。
そこでこの記事では、簿記2級を起点にした転職と年収の関係を、未経験転職の年収相場、実務経験年数別の年収レンジ、会計事務所と企業経理のキャリアパス、さらに転職エージェントの活用やVBA・英語などのスキル掛け合わせまで含めて、かなり突っ込んで整理していきます。 ここが整理できると、「今の自分が狙える転職先」と「数年後に届く年収イメージ」がかなりクリアになりますよ。
もちろん、ここで紹介する年収や求人の条件は、あくまで一般的な傾向・目安です。 最終的な条件は企業や地域、あなた自身のスキルによって大きく変わるので、「正確な情報は公式サイトや求人票も必ず確認する」「重要な判断は転職エージェントや専門家にも相談する」という前提で、一緒に整理していきましょう。
- 簿記2級を活かした未経験・経験者それぞれの転職ルートと年収イメージ
- 20代・30代・40代の年代別に変わる転職難易度と狙うべきポジション
- 会計事務所・事業会社・異職種など、働き方別の簿記2級の活かし方
- VBAや英語、転職エージェント活用などで年収を底上げする具体的な戦略
簿記2級転職と年収の基本理解
ここでは、簿記2級の転職と年収の関係を、まずは「未経験」「経験者」「年代別」という3つの軸で整理していきます。なんとなく情報を眺めるのではなく、自分の現在地と照らし合わせながら読むと、次の一歩がかなり見えやすくなるはずです。
未経験20代の簿記2級経理転職
まず、いちばんチャンスが大きいのが未経験20代、とくに20代半ばまでの層です。 この年代はまだ「ポテンシャル採用」が主戦場なので、簿記2級を持っているだけで「経理の基礎がわかっていて、勉強できる人」という評価を受けやすくなります。
未経験20代が簿記2級を武器に経理へ転職する場合、よくあるスタート年収はおおよそ300〜350万円前後。 一般事務や営業事務と比べて「劇的に高い」というほどではありませんが、将来の伸びしろを考えると、ここで経理実務をつかめるかどうかの差は大きいです。
未経験20代が狙いやすい主なフィールド
- 中小企業の経理アシスタント(仕訳入力、請求書発行、入出金管理など)
- 会計事務所の入力スタッフ(領収書整理、会計ソフト入力など)
- 経理・管理部門を兼務するバックオフィス全般職
実務未経験OKの求人では、応募条件に「簿記2級歓迎」「簿記3級以上」と書かれていることも多く、その中でも2級を持っていると書類通過率は明らかに変わります。 「未経験 転職 経理」あたりのキーワードで求人を見ている人は、まず20代のうちに実務を踏めるポジションに入ることを最優先に考えた方がいいかなと思います。
ポイント:未経験20代の簿記2級経理転職は、年収よりもまず「経理実務1〜2年の経験」を取りにいくイメージで動くと、その後の年収カーブが一気に描きやすくなります。
30代実務経験者の年収レンジ
次に30代。ここからは企業が求めるものが「ポテンシャル」から「即戦力」へ大きくシフトします。 すでに経理実務がある程度ある人にとっては、簿記2級は年収アップ転職の必須パスポートに近い位置づけです。
目安としては、経理経験3年前後+簿記2級を持っている30代で、転職時の年収レンジはだいたい400〜500万円台あたりがボリュームゾーン。 さらに、月次決算を1人で回せるレベルや、年次決算のメイン担当を任されているような人だと、550〜600万円クラスの求人も十分狙えます。
30代実務経験者が評価されるポイント
- 月次・年次決算の経験(スピードと正確性)
- 会計ソフト(勘定奉行、freee、マネーフォワード等)の習熟度
- 原価計算や管理会計に少し踏み込んだ経験
- 後輩指導やチームリーダー経験
一方で、30代で実務未経験の場合は、20代未経験と同じポジション・年収帯を狙うことになりがちです。 企業側からすると、「給与は30代水準、実務は未経験」というギャップがあるので、どうしても慎重になりやすいんですよね。
注意:ここで紹介している年収レンジは、あくまで一般的な転職市場の目安です。 企業規模や地域、個々のスキルによって条件は大きく変わるので、応募前には求人票や企業の公式情報を必ずチェックし、最終的な判断は転職エージェントなど専門家にも相談してください。
40代転職と会計事務所の選択
40代以降になると、簿記2級があっても「未経験からの経理転職」はかなりハードモードになります。 企業が40代に求めるのは、どうしても管理職レベルのマネジメントや専門性で、スタッフレベルの仕事であれば20代・30代を採りたい、というのが素直な本音です。
とはいえ、まったく道がないわけではありません。40代から簿記2級を活かした転職を狙うなら、次のようなルートが現実的です。
- 知人の紹介や人脈を通じて小さな会社の経理・総務ポジションに入る
- 会計事務所や税理士事務所で、社会人経験や人柄を評価してもらう
- これまでの業界経験+簿記2級で、管理部門ゼネラリストとして採用される
特に会計事務所は、未経験でも簿記2級+社会人経験があれば採用してくれるところもそれなりにあります。 ただし、初年度の年収は300万円前後からスタートすることも多く、「修行期間」と割り切れるかどうかがカギです。
40代以降で本気で管理部門キャリアを築きたい場合、簿記2級に加えて社労士や行政書士、税理士試験の科目合格など、他資格との掛け合わせも視野に入れておくと良いです。 資格+豊富な社会人経験の組み合わせは、管理部門のゼネラリストとして重宝されやすくなります。
簿記2級転職の平均年収目安
ここでいったん、簿記2級を持っている人の「転職時のざっくり平均年収イメージ」を整理しておきます。 繰り返しになりますが、あくまで目安として見てください。
| 経験・ポジション | 想定年収レンジ(目安) | コメント |
|---|---|---|
| 未経験20代・経理アシスタント | 300〜350万円 | ポテンシャル採用。まずは実務経験を優先 |
| 経理経験1〜3年+簿記2級 | 350〜450万円 | 日常経理を一通り任されるレベル |
| 経理経験3年以上・決算担当 | 450〜600万円 | 中堅〜リーダークラス。昇進も視野 |
| 会計事務所スタッフ(経験者) | 400〜550万円 | 担当クライアント数や残業時間で変動 |
| 上場企業・経理(中堅〜管理職) | 550〜800万円 | 簿記2級+経験に加え、上位資格や英語が効く |
※いずれも一般的な求人データをもとにした目安です。 企業規模・地域・景気によって大きく変動する可能性があります。
この表を見てもらうとわかる通り、「簿記2級を持っているだけ」で一気に高年収になるわけではない一方で、実務経験が積み上がるにつれて年収の上限は確実に伸びていきます。 特に、決算や管理会計まで担当できるようになれば、転職市場での評価はガラッと変わります。
資格手当と簿記2級転職年収
見落とされがちですが、簿記2級は資格手当という形でも年収に効いてきます。 企業によっては、簿記2級取得者に対して月5,000〜10,000円程度の手当を出しているケースもあります。
たとえば、月1万円の資格手当がつくとすると、
- 年間:12万円
- 10年間:120万円
と、じわじわ効いてきます。賞与の算定基礎に資格手当が含まれる会社であれば、トータルのインパクトはもっと大きくなります。
ポイント:簿記2級の価値は、「転職時の年収アップ」だけではなく、社内での評価・昇進条件・資格手当など、長期的な収入アップにもつながるところです。 今いる会社の就業規則や人事制度も、一度しっかりチェックしてみてください。
もし「資格を取ったのに、思ったほど評価されていないかも」と感じている場合は、資格と合わせてどんな業務範囲を担えるのかを整理し、上司との面談や評価面談の場で具体的にアピールしていくのがおすすめです。
簿記2級転職で年収を最大化
ここからは、簿記2級をベースに「どうやって年収を最大化していくか」という話に入っていきます。単に経理で働くのではなく、ITスキルや英語、転職エージェントの活用などを掛け合わせることで、年収の上限はグッと上げやすくなります。
VBA等IT併用で簿記2級転職
経理の現場でいま本当に重宝されているのは、「簿記2級+Excelが強い人」です。 日々の経理業務は、会計ソフトだけでなくExcelでの集計・加工が山ほどあります。
経理×ITスキルが効くシーン
- 売上データや仕入れデータのCSVを取り込んで加工・集計
- ピボットテーブルで部署別・商品別の利益を可視化
- VBAで月次のルーティン資料作成を自動化
- RPAやノーコードツールで請求書発行を自動化
こういった改善ができる人は、「数字を見るだけの経理」から「業務改善までできる経理」にクラスチェンジできます。結果として、
- 評価・昇進が早くなる
- 転職時に「業務効率化の実績」として強くアピールできる
- 将来的に経営企画やITコンサル寄りのキャリアも狙える
という形で、年収レンジそのものが変わってきます。
ExcelやVBAに自信がない場合は、まずは関数(IF、VLOOKUP、INDEX/MATCH)、ピボットテーブルから慣れていくのが現実的です。 そこからVBAやPythonへのステップアップを狙うと、業務改善ネタがどんどん出てきます。
英語力活用の簿記2級転職年収
次の強力な掛け合わせが、簿記2級×英語力です。 外資系企業や日系グローバル企業の経理・財務ポジションでは、英語ができるだけで年収テーブルがワンランク上がることも珍しくありません。
英語が活きる主な経理ポジション
- 外資系企業の経理(本社へのレポーティング対応あり)
- グローバル企業の連結決算担当
- IFRSやUSGAAPベースでの決算・開示対応
目安としては、TOEIC600〜750点程度から求人の幅が広がり、800点以上があるとさらに扱える案件が増えるイメージです。 簿記2級で日本基準の会計を押さえつつ、英文の財務諸表やメールをストレスなく読めるようになると、市場価値は一気に上がります。
年収アップだけを見ても、同じ経理職でも日系企業と外資系企業では、100〜200万円程度の差がつくケースもあります。 もちろん残業や求められるレベルも上がりがちなので、働き方とのバランスも踏まえて考えるのが大事です。
簿記2級を取りつつ、「ゆくゆくは英文会計やUSCPAまで視野に入れたい」という人にとって、英語学習はかなり投資効果の高い選択肢になります。
転職エージェント活用で年収増
簿記2級を活かして年収アップを狙うなら、転職エージェントの使い方も重要なポイントです。 求人サイトだけを眺めていると、どうしても「誰でも見られる求人」中心になってしまいますが、エージェント経由だと非公開求人や年収レンジの高いポジションにアクセスしやすくなります。
総合型エージェントと特化型エージェント
- 総合型:dodaやリクルートエージェントなど、求人数が非常に豊富。未経験可の経理求人や、異業種からのキャリアチェンジ案件を探すのに向いている
- 特化型:経理・会計・管理部門に特化したエージェント。 簿記2級+実務経験がある人は、こちらの方が年収交渉を含めて頼りになることが多い
資格全般について「どの資格が転職に強いか」を整理した記事としては、第二新卒に有利な資格と転職戦略の解説も参考になると思います。 経理に限らず、今後どの分野でキャリアを広げていくかを考えるヒントになりますよ。
エージェントを使うときに大事なのは、
- 自分の経理経験・役割・できる業務を具体的に棚卸ししておく
- 希望年収だけでなく「これだけは避けたい条件」も伝えておく
- 複数エージェントを併用して、相場観をつかむ
という3点です。簿記2級+実務経験のある人は、エージェント側から見ても「紹介しやすい」存在なので、遠慮せずに相談してOKです。
注意:エージェント経由の求人情報や年収レンジは、時期や案件によって変動が大きいです。 ここでの説明はあくまで一般的な活用イメージなので、具体的な条件は必ずエージェントから最新情報を確認し、最終的な判断はあなた自身と専門家のアドバイスを踏まえて行ってください。
AI時代の簿記2級転職需要
最近は「AIで経理の仕事がなくなる」「簿記2級をとっても意味がない」といった話もよく聞きますよね。 ここで冷静に整理しておきたいのは、AIが代替する仕事と、人間に残る仕事の違いです。
AIや会計ソフトが得意なのは、
- レシートや請求書の自動読み取り
- パターン化された仕訳の自動提案
- 定型的な集計・グラフ作成
といった「ルールがはっきりしていて、繰り返しが多い作業」です。一方で、
- イレギュラーな取引の会計処理方針を決める
- 税務上の判断やリスクを踏まえて最適な処理を選ぶ
- 数字の背景にある事業や組織の状況を読み解き、経営陣に提案する
といった仕事は、まだまだ人間側の役割が大きいままです。むしろ、AIが事務作業を肩代わりしてくれる分、経理の人間には「数字の意味を説明できる力」がより強く求められるようになっています。
この「説明する力」を支えるのが、まさに簿記2級レベルの基礎知識です。 仕訳の意味や財務諸表のつながりが腹落ちしている人ほど、AIの出した数字をチェックしたり、その数字を使って経営判断に関わったりしやすくなります。
なので、AI時代だからこそ、「簿記2級+実務+ITリテラシー」を持った人材の価値は、むしろ上がっていくと考えています。
簿記2級転職年収戦略のまとめ
最後に、簿記2級の転職と年収戦略を、年代別・スキル別にざっくり整理しておきます。
- 未経験20代:年収300〜350万円前後でもいいので、まずは簿記2級を武器に経理・会計事務所などで実務をつかみにいく
- 30代実務経験者:簿記2級+決算経験を土台に、転職エージェントも活用しながら400〜600万円帯を狙う
- 40代以降:人脈や会計事務所ルート、他資格との掛け合わせで「管理部門ゼネラリスト」としてのポジションを探す
- IT・英語との掛け合わせ:VBAや英語力をプラスして、外資系経理や経営企画など、年収レンジの高いフィールドに打って出る
大事なのは、簿記2級そのものをゴールにしないことです。 簿記2級は、あなたのキャリアという貸借対照表の「純資産」を積み上げるためのスタート地点に過ぎません。
簿記2級の転職と年収を本気で考えるなら、今日からできる一歩としては、次の3つがおすすめです。
- 自分の経験・スキル・年齢を整理し、「今狙えるポジション」と「3年後に狙いたいポジション」を書き出す
- 経理×IT or 経理×英語など、どの掛け合わせで戦うかを決めて、小さく勉強を始める
- 転職サイトやエージェントで、簿記2級を活かせる求人の年収レンジを実際にチェックしてみる
この記事でお伝えした年収や求人事例は、あくまで一般的な目安です。 実際の条件や選考状況は日々変わるので、最新の情報は必ず求人票や企業・エージェントから確認し、最終的な転職の判断は専門家の意見も踏まえて慎重に進めてください。
とはいえ、簿記2級は「経理・会計・お金のことがわかる人」としての信頼を一気に高めてくれる資格です。 転職と年収アップの可能性を広げる大きな一歩として、うまく活用していきましょう。




